ドーナツホールから見える宵闇

なんとなく思ったことを書いてます

黒を味方にする人

基本的に黒い服は着ないようにしている。

顔が負けるからだ。

もともと「幸薄そう」とか「どうした?体調悪い?」と言われがちな顔をしているので、黒いトップスなんて着ると一気に悲壮感が出る。

自分の母親を見ていてもそう思う。母は黒っぽい服を着ることが多いが、なんだか暗い印象を受けるのだ。

ピンクや薄いブルーなんかも着てみたら?と促すと「もうおばあちゃんだから派手な色は着られない」などと言う。

個人的には歳を取れば取るほど明るい色を着たほうが良いと思うんだけどな。

日本の高齢者は控えめな色の服が多すぎない?

そんな中、たまにパステルピンクの花柄なんてのを着ているおばあちゃんがいると、とっても素敵に見える。

以前の職場の上司(女性・60歳オーバー)は結構派手な色の服を着こなしていた。

真っ赤なカーディガンやギンガムチェックのスカート、裾がレースの白いワンピースなどなど。10代の子と同じようなお店でも服を買うし、足元はいつだってハイヒール。

どんな時でもすごくオシャレだ。これは彼女が海外生活が長かったせいなのか、もともとの気質か。とにかく『年相応なんてくだらない』というような人だった。

そんな上司の影響もあり、私もできるだけ明るい色の服を着ようと考えているのだ。

が、先日街中でほぼ全身黒い服の黒髪の女性とすれ違ったんだけど、彼女がめちゃくちゃ綺麗だった。

マスクをしていたので口元は分からないけれど、白い肌と伏し目がちの瞳が美しかった。そんなにメイクが濃い風にも見えないのに、見事に黒を着こなしている。あの凛とした強い雰囲気は何だろう。

思わず振り返っちゃったもんね。女としての格が違うというか、圧倒されて道を開けちゃうというか。

一言で表すと美人だったんですよ。美人とすれ違うとまぁテンションが上がる。

似合う人が纏う黒は美しいね。高級感が溢れるし、迫力を感じる。

黒のパワーを実感した出来事だった。

私もいつか黒を味方につけられるくらいの女性になりたい。