ドーナツホールから見える宵闇

なんとなく思ったことを書いてます

泣き虫と自動販売機

よく泣く方だと思う。小さい頃から泣き虫の称号を頂いている。

 


“涙脆い”よりは“泣き虫”の表現の方が合っている。

 


感動の映画やCMを観て、甲子園や箱根駅伝の頑張る学生を見て、愛犬(15歳)とあとどれくらい一緒にいられるのかなんて考えてしまったりして。

 

 

 

気持ちがもやもやした時も涙が溢れ出る。

私は綺麗に泣けないから、顔は真っ赤だし鼻水は出るし眉毛は般若のように寄っていて見れたもんじゃない。

 


映画やドラマに出てくる女優やアイドルは何故あんなに綺麗に泣けるのか。

自分が彼女達と同じ女だとは信じられない。

 

それでも泣き終わると心のつかえが取れたような気になるから、汚い顔をしたかいもある。

 


涙が止まったら家から1番近い自販機へ行き飲み物を買って帰ってくる。

特に飲みたいものがなくても買いに行く。

 


子供の頃、自販機での買い物は心が踊った。自分でお金を入れて商品を選んでボタンを押す。その一連の動作が少し大人になった気がしていたんだ。

 


昔はファンタグレープばかり選んでいたと思うが、大人になるとお茶やお水、ミルクティーなんかを選ぶことが多くなった。

コーヒーは未だに苦くて飲めない。

ちなみにビールも苦くて飲めない。

 

 

 

夜道に点々とある自販機の灯り。

あれがなかったら夜はもっと暗かった。

小銭を握りしめて行った子供の頃も、泣き腫らした目でトボトボ歩く大人の夜も、等しくあの灯りが私に希望を与えてくれるのだ。